収益物件の家賃は誰のもの? ~相続でよくある“家賃の帰属問題”をわかりやすく解説!~ - 【王子エリア周辺の不動産売却】センチュリー21あすみ

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田中ブログ

収益物件の家賃は誰のもの? ~相続でよくある“家賃の帰属問題”をわかりやすく解説!~

こんにちは、田中 です。

収益物件をお持ちのオーナー様から、相続が発生した後に必ずと言っていいほどいただく質問があります。

それは…

「相続がまだ終わっていない期間に入ってきた家賃は、誰の収入になるの?」

実はこの問題、ご家族の間で誤解が生まれやすく、トラブルの原因にもなりがちなポイントです。

今回は、難しい法律の話をできるだけわかりやすく整理して、「遺産分割前の家賃は誰のものか?」
について解説していきます。

相続が始まっても、すぐに「誰のもの」になるわけではない

相続が始まると、遺産分割(誰がどの財産を相続するか決める話し合い)が必要になります。

遺産分割が終わるまでは、収益物件も家賃も相続人全員の「共有」という状態になります。

ただし、ここでよくある誤解がこちらです。

「最終的に物件を相続した人が、相続開始日からの家賃を全部もらえるんでしょ?」

実はこれは正しくありません。

結論:遺産分割前の家賃は「相続人全員で分ける」

最高裁は、次のように判断しています。

遺産分割が終わる前に発生した家賃は、相続人全員が法定相続分で取得する

つまり、

  • 兄弟2人なら1/2ずつ
  • 相続人が3人なら1/3ずつ

といった具合に、法律で決まっている割合で分けるということになります。

これは、「家賃は遺産とは別の財産であり、遺産分割の結果に左右されない」という考え方があるためです。

よくあるケースで見てみましょう

例:

  • 相続人:長男Bさんと次男Cさん(2人なので1/2ずつ)
  • 相続財産:収益アパート
  • 相続後、Bさんが物件を管理し、Bさん名義の口座で家賃を受け取っていた
  • 1年後、遺産分割で「物件はBさんが相続する」と決定

では、この1年間の家賃は誰のもの?

→ BさんとCさんが「1/2ずつ」取得することになります。

ポイントは、

  • 管理したのが誰でも関係ない
  • 最終的に物件を相続した人でも関係ない
  • 家賃は「相続人全員のもの」である期間が存在する

という点です。

重要!税金面では「受け取ってなくても所得が発生」

意外と見落としがちなのが税務の話です。

税務上は、遺産分割が終わる前の家賃収入は、相続人が法定相続分で申告するとされています。

つまり、家賃を実際には受け取っていない相続人(先ほどの例ならCさん)も、自分の1/2の家賃分を所得として申告しなければなりません。

申告漏れが起きやすいので注意が必要です。

おわりに

相続が発生すると、収益物件の家賃や管理方法は非常にデリケートな問題になります。
「誰がいくらもらうのか」を曖昧にしたまま進めてしまうと、後でトラブルになりかねません。

当社では、必要に応じて専門家(税理士・弁護士)とも連携しながらサポートしています。
収益物件の相続でお困りのことがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。

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