こんにちは、田中 です。
多くの方が一度は考えるこの質問。
「金利がもったいないから、早く返した方がいいですよね?」

たしかに、繰り上げ返済をすれば支払う利息は減ります。
でも――それだけで判断していいのでしょうか。
毎月の返済が続くと心理的な負担を感じるのも当然です。
ただ、住宅ローンを“資産の一部”として捉えると、見えてくる景色が少し変わってきます。
住宅ローンは、「資産を活かすレバレッジ」でもある
住宅ローンというと「負債」「早く返すべきもの」というイメージが強いですよね。
でも、今のような超低金利の時代では、住宅ローンをうまく使うことで資産形成の味方にすることもできます。
「レバレッジ」とは、少ない自己資金で大きな資産を動かす力のことです。
たとえば、金利1%前後の住宅ローンを繰り上げ返済する代わりに、その分の資金を運用や将来の備えに回すことで、結果的に資産を増やせる可能性もあります。
一方で、繰り上げ返済を急ぎすぎると、
といった「見えないコスト」が発生することも。
つまり、今の住宅ローンは“低コストで資産を動かせる手段”でもあるのです。
金利1%のローンを抱えていても、手元資金を活かして年3〜5%の運用を行えば、トータルでプラスになるケースも珍しくありません。
もちろん、無理なリスクを取る必要はありません。
でも、「ローンを減らすこと」だけでなく「お金を育てること」を考える視点が、これからの時代には欠かせません。

団信(団体信用生命保険)は、“無料の生命保険”でもある
もう一つ、見逃せないのが団信(団体信用生命保険)の存在です。
団信とは、ローン契約者に万一のことがあった場合、残りのローンをゼロにしてくれる保険のことです。つまり、ローンを返済中の間は「保険料を払わずに生命保険に入っている」ような状態でもあるのです。
一方、完済するとこの保障は消えてしまいます。もし他に大きな生命保険に入っていなかったり、年齢や健康状態の理由で新規加入が難しい方にとっては、団信の存在はとても大きな安心材料になります。
「返す」よりも「バランスを取る」という考え方
早く完済すれば気持ちはスッキリします。ただ、完済によって失うものも少なくありません。
これらを同時に手放してしまうとも言えます。
だからこそ、「返済」と「資産形成」「保障維持」のバランスを取ることが大切です。
「返済を続ける=負債を抱える」ではなく、
「返済を続ける=資産を活かし、保障を維持する」と捉えると、見方がガラッと変わります。

まとめ ― “完済の安心”より、“資産の安定”を
住宅ローンを早く返すことは、間違いではありません。でも、「完済=ゴール」ではなく、「お金をどう活かすか」が大切です。
これらを上手に活かすことで、返済の安心だけでなく、将来の資産の安定にもつながります。
完済を目指す前に、一度立ち止まってみましょう。
「資産全体をどう活かし、どう守るか」その視点が、これからの時代のマネープランには欠かせません。
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